動物病院はそもそも建てられるところが法律で制限されています。つまり、開業の候補地となる場所は、はじめからある程度限られてしまっているわけであり、その中からさらに集客に適した場所を見つけ出すことが求められることになります。
開業場所が都心型の場合
自分の能力次第でいくらでも売上を上げられる可能性があります。人口減少の影響は受けにくいので、その手のリスクは低いということになります。
デメリットは患者を集めるのに苦労する可能性があることでしょう。中には最初から流行っている病院もありますが、立地、特色などの強みがあるのは少数派なので、あまり期待しない方が良いと思います。数百メートル離れた先に他の動物病院がある事は、枚挙にいとまがない状況ですので、しっかりとした差別化が必要です。
開業場所が郊外型の場合
郊外や人口の少ない場所で開業する場合はスタートが良くても後は徐々に落ちていく経営になる覚悟が必要です。有名になって遠方からも受診してもらえるようにならない限りは、将来的なリスクが高い場所ということになります。事業承継などイニシャルコストを抑えて、自分一代限りで長い間経営をしなくても良いようなビジョンが求められます。
開業場所の選び方
①自宅や実家の近く
個人的な地縁がある場所は、院長自身や家族の古くからの友人、知人らの通院や口コミによる紹介などを期待することができます。
②元の勤務先病院の近く
勤務先で診療を担当していたペットの飼い主が、開業後に移ってきてくれる可能性があります。
③道路付けがよい
飼い主が、病院にペットを運ぶ場合、自動車を使うことが少なくありません。また飼い主には女性オーナーも多く、そのため、道路からのアプローチがよい場所を選ぶことが大切となります。
④大勢の人が集まる施設が近くにある
ショッピングモールやスーパーマーケットなどのように、大勢の人が集まる施設が近くにあれば、病院を目にとめる人も多くなります。その中から、「あんなところに動物病院があるんだ!」と行くきっかになりやすいと考えます。